4番手担当は、中条小学校の中村恭之です。これまで3名の先生方が綴ってこられた「楽しみなこと」、「出会いと癒し」がアップされ、楽しく拝読させていただきました。あれよあれよといたずらに月日を重ね、若いと自負していた小生も還暦が迫りつつあります。日々の何気ない暮らしの中で感じてきたことを改めて川柳とともに自由気ままに綴ってみたいと思います。「あるある」「そうだ」と何かしら共感を得られれば幸甚に存じます。
4月新しい学校での出会い。時代は令和、全校児童の名簿を見て困惑。「君の名は ゆとり世代の名が読めず」。ん~? 難読な名前が増えませんか。
ありがたいことに小生のような着任校長へ地域の方々もご挨拶に来校くださいました。「『校長いる?』 返った職員の答えは 『いりません』」??? わが耳疑ってやまない。
そうはいってもオヤジ臭世代。おまけに喫煙者となれば周囲への配慮もマナーである。昨今の「香害」にも配慮しているつもりですが、聞こえてきた声は!「知っている? 校長の香水 ファブリーズ」。校長として常に努めてきたことは、職場の空気・雰囲気づくり。何でも物が言える関係づくり! 若い先生と話せば、目上であろうがお構いなし。「まじっスカ スカがついてて 丁寧語!」喜んでいいのやら…。
昨今の働き方改革の旗振りのもと、飲み会、飲みにケーションも時代錯誤の声! だが、しかし、これも事実である「宴の席 職員会のときより 意見でる」。
二人の愚息も独立して早数年。夫婦水入らずとは無縁の我が家。かつて冬ソナにはまったカミさんに呆れつつ放った嫌味は、「ああヨン様 オレは我家で ヨソ様扱い」。そんな私も今では「愛の不時着」に端を発し、「トッケビ」最近では「キングザ・ランド」等々、どっぷり韓国ドラマに沼落ち状態です。週末は、カミさんとの負けられない戦い!熾烈なNetflix占有権争い。かつて発した小生の嫌味が、今になって自分に向けられるとは…。「ケンカして わかった家内の 記憶力」。
「ゴミだし日 捨てにいかねば 捨てられる」とならぬよう、円満平和維持の根幹は、
「『ちがうだろ!』 妻が言うなら そうだろう」、「円満は 見ざる言わざる 逆らわず」、「帰宅して うがい手洗い 皿洗い」。管理職の合言葉「YESとハイと喜んで!」に尽きる。恥ずかしながらこの年になって悟った小生である。「やられたら 倍返せるのは 半沢だけ」。
そんなたわいもない暮らしの中にも癒しがある。「湧きました 妻よりやさしい 風呂の声」
そして年に一度「キレイです」と褒めてくれる胃カメラに喜び、忘れないようにメモした紙を探し回った挙句、「立ち上がり 目的忘れ また座る」自分にため息をつく。若い先生からパスワード呟きながら入れる校長の姿に爆笑され(パスワードの意味がない)、「増えていく 暗証番号 減る記憶」に凹む。スポーツクラブへ車で行って、チャリをこぎ、「いい数字 出るまで何度も測る 血圧計」いつのまにか健康を考えるようにもなりました。
校長に限らず、皆さん大なり小なり色々ありますよね。 「『前向きで』 駐車場にも 励まされ」、行き着いた境地は、「何気ない 暮らしが何より 宝物」であると実感する小生であります。
【参考・引用文献】第一生命「サラリーマン川柳コンクール」
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUF300NK0Q4A530C2000000/