長野上水内教育会

新版データベース・・・って何なの?

2023.03.30 委員会

3月1日に公開した「新版」の教材データベース、少しお試しいただけましたか?
・・・といっても、この年度末に、なかなかそんな時間は取れないことでしょう。
そこで、興味のある方がちょっと試してみたくなるような作業の裏話です。
お疲れのところ、ちょっと息抜きにどうぞ。

今回は「水産業」をテーマに、なにが「新版」かをご紹介します。
昨夏、全データの分類をイチから見直しているとき、「農業」「林業」・・・ときて、ハタと詰まったのは「水産業」でした。むろん、れっきとした産業分類ですが、問題は「このデータベースで出番があるか」です。
委員が勤務する小学校の年間指導計画には位置付いていましたが、身の回りに素材があるのかなぁ・・・。そのとき、筆者の頭に浮かんだのは縄文人のサケ漁、信濃川水系のつけ場漁、そういえば「カムバック・サーモン」てCMも昔あったっけ・・・なんてことでした。
結局、これから登録される可能性を重視して設定しておこう・・・というわけで「産業」のなかの中分類として「水産業」を設定しました。
こうして、全データを収納する「大きな棚と細かな引き出し」が完全リニューアルされました。

しばらく経って、いよいよ既存データを新分類に割り付け直す作業中、やはり「水産業」は気になりました。はたして、引き出しに入るデータはあるか・・・。
以前の作業で筆者が担当した箇所に「四つ手網漁」の写真があったので、最低一件はある・・・と思いながら作業していると、なんと、以前ほかの分類が付与されていたデータ2件がドンピシャリ水産業だということを発見! しかも、全国でも先駆け的な鮭の人工孵化の話題だなんて・・・

ただ、このデータには現在の状況や位置の解説がありませんでしたので、調査した上で「水産業」に分類し、簡単な「解説」を付しました。加えて、現在その場所がどうなっているかも追跡し、現況の写真もアップしました。
しかも、その場所(綿内の東勝寺の湧水)は、明治前期に作成された綿内村の地図にも追跡可能な詳細さで描かれていました(地図の探し方は次の記事で紹介します)。その地図では、青い点からいきなり水路が始まるように描かれていますが、まさにその流出路をとらえたのがこのブログの写真です。

ゆったりと流れ出す東勝寺の湧き水

こうして、見えないところで「全てのデータを新しい引き出しに入れ直した」作業が「新版」の本当の力を引き出しています。そして、リセットした分類をもとに効率的にデータを探すのが「分類から探そう」ボタンです。「探しながら手がかりを得られる」ようなボタン操作も児童生徒の学習をサポートできると思いますので、お試しください。

ただし、これは新版データベースの一面を紹介しただけです。ほとんどのデータには複数の「顔」がありますから、バラバラな「引き出し」に入っているデータ同士を拾い集める力がなけれぱ「本物のデータベース」とは言えないでしょう。
じつは、この部分の力が飛躍的にアップしたのが「新版」のポイントです。そのあたり、次の投稿で「新版」の能力を試してみましょう。ご興味のある方は、「使い方ガイド」と思ってお付き合いください。

教材データベース委員会

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