みなさん、コーヒーは好きですか?
私は、昔は苦くて、どこがおいしいのだろう?と思っていました。しかし、今は、ほぼ毎日飲むようになりました。コーヒーの種類や銘柄、焙煎も気にするようになり、個人的にはキリマンジャロが好きかも・・といったところです。コーヒー豆をよく買いに行く店もできました。いろいろと店主の方から話を聞くうちに、「なるほど」「そうなんだ」といったことを知り、楽しくもあります。そんな、コーヒーとの縁について少し紹介します。
私は、現在、長野養護学校に勤務して1年目ですが、実は、十数年前にも9年間勤務したことがあります。その時に、コーヒーって奥深いんだなという体験をしました。
みなさん、アビリンピックという大会はご存じでしょうか。アビリンピックは技能五輪大会と対になっている大会です(オリンピックとパラリンピックのようなイメージ)。もちろん世界大会や全国大会もあります。技能五輪は、時計の組み立てや木工、フラワーアレンジメントなど、様々な製造業やサービス業の技能を競う大会です。季節になるとテレビや新聞などで紹介されます。アビリンピックは、同時期に開催される障がいのある方が競う技能五輪です。種目もフラワーアレンジメントや木工、縫製、菓子作り、パソコン操作などたくさんの種目があります。そして、喫茶サービスという種目もあります。これは、飲食店のホールスタッフの接遇(サービス)の質を競う競技です。具体的には、喫茶店を想定したお客様の迎え入れや送り出しに始まり、注文の取り方、グラスの持ち方や置き方、落とし物や忘れものなどとっさの対応などを審査員が評価します。選手は、高校生から社会人までとなり、実際に飲食店で働いている方も参加します。
実は、このアビリンピックの全校大会が十数年前に長野市で開催され、当時、長野養護学校の高等部の生徒が強化指定選手に選ばれ全国大会に出場しました。そのため、教員の私も一緒に講師の方から技術を学び、講師のいない日は学校で選手に指導をしていました。練習のために、教室を本格的な模擬喫茶店としてカウンターやグラスなど必要な機材を揃えました。お客様も学校職員や保護者など協力していただきました。その時のお客様のジュースやコーヒーを作る役割が私でしたので、その時にコーヒーの淹れ方を教えていただき、一生懸命入れたものでした。それから、長野養護学校の他にも異動先の他の特別支援学校でも喫茶サービスに出場する選手がいたこともあり、模擬喫茶店などで、学校職員や保護者、地域の方に何度となくお客様にコーヒーを淹れる機会がありました。その影響もあり、今では、時々自分で豆を挽いたりしながらコーヒーを楽しむようになりました。
そして、現在、長野養護学校高等部朝陽教室(長野盲学校内にある長野養護学校の高等部分教室)には、2024年11月22日(金)~24日(日)に愛知県国際展示場(愛知県常滑市セントレア)で開催されるアビリンピック全校大会に出場する選手が、本番に向けて練習に励んでします。いよいよ大会が迫ってきており活躍が楽しみです。
また、中学部でも「メルシーカフェ」という2週間限定の喫茶店を校内実習の授業の一環として今もオープンして連日大盛況です。こちらも、店内装飾からメニュー作り、実際にレジを使用し、接客練習も行っています。(コーヒーについても、豆または粉から心を込めて入れています。)
さらに、接客については、アビリンピックに出場する高等部朝陽教室の生徒やクラス、担任を講師に招いて、接客態度やグラスの持ち方などのアドバイスを受けるなど熱心に勉強してきました。その成果もあり、日々上達が見られるとともにおもてなしの気持ちが十分こもった喫茶店になっています。このように、学校の授業をきっかけに知ったコーヒーの世界ですが、コーヒーとの付き合いはまだまだ続きそうです。

メルシーカフェのオリジナルカップ