小川層のサンドパイプ

水内郡小川村にある小川川の峡谷にみられる小川層の露頭(約700万年前)から採集した生痕化石(せいこんかせき)。薄い岩をハンマーで叩いて二つに割ったものだが、断面に黒っぽい筋(すじ)が2本見えている。よく見ると2本の筋の間の岩と、筋の外側の岩とでは、色が違っているのがわかる。生痕化石とは、生物が生きていた痕跡(こんせき)が化石になったもので、この場合は貝やゴカイなどの生物が海底に作った巣穴の化石である。巣穴を掘った生物は、砂地のトンネルが崩れないように、体から出る粘液(ねんえき)でトンネルの壁を固める。生物が死ぬと、巣穴には砂や泥が入ってきて埋まるが、巣穴の周りの砂とはタイミングが違うので、色や粒の大きさが違うこともある。トンネルの壁に使われた粘液の成分は、埋まってからも砂を固める役割をし、地層の中で周りより固い棒(筒)のような化石になる。このような化石をサンドパイプと呼ぶ。巣穴が掘られた頃の小川村は、このような生物が棲(す)む浅い海だった。

小川層のサンドパイプ
出典/撮影 委員
分  類
自然(地質・鉱物)
地  域
小川村
年  代
資料撮影年次
2024年(令和6年)
◤ピンは採集した場所◢
〔ID 1761〕