大柳の枕状溶岩

長野市若穂綿内にある「大柳の枕状溶岩」は海底火山の噴火の跡である。玄武岩(げんぶがん)と呼ばれる流動性が高い(ねばりけが少ない)黒い溶岩(ようがん)が海の中に吹き出すと、写真のように丸みのあるマクラのような岩が積み重なった形になる。この場所のものは、約1600万年前ころにできたものと考えられる。その頃は、ユーラシア大陸から離れて島になった日本列島が、長野県付近を境に大きく東西2つに割れた時期にあたる。長野県のあたりは大きく深い溝のような地形になったが、その後、溝に溜まった土砂とともに次第に隆起した。この溝のような構造を、明治時代に日本の地質学の基礎を築いたナウマン博士は「大きな溝」という意味で「フォッサマグナ」と名付けた。長野盆地の西側(西山地域)などで見つかる化石からは、長野盆地のあたりが数百万年前には浅い海になっていたこともわかっている。このような長野盆地の生い立ちを語る資料として価値が高いことから、「大柳の枕状溶岩」は長野県の天然記念物に指定されている。

大柳の枕状溶岩
出典/撮影 委員
分  類
自然(地質・鉱物)
地  域
若穂
年  代
資料撮影年次
2023年(令和5年)
〔ID 1765〕