長野上水内教育会

教育会役員リレーエッセイ⑤「松代の里」

2025.07.04 WEB更新更新情報

松代中学校の塩﨑 正昭です。今年は入学式の後に桜の満開を迎え、私が赴任した時の松代町は、春の穏やかな風が漂い、古き歴史文化と彩る桜の花びらがよく似合う景色でした。松代中学校の校庭の学校桜も隣の松代城址に負けないくらいの勢いで咲いていました。

ある日、校庭を眺めていると、桜を見に来ていたご年配の地域の方(Aさん夫婦)と出くわしました。

わたし「今日はちょうど満開ですね。」

Aさん「今日が一番いい日ですよね。さっき茶臼山へ行ってきたのですが、中学校の桜も見たくなって来たんですよ。」

わたし「そうなんですね。茶臼山ならすごく満開だったでしょうね。」

Aさん「それはすごかったですよ。でも、私は毎年学校の桜もきれいだと思って毎年見に来ているんです。学校の桜も負けないと私は思っています。本当に今年はきれいだ。」

偶然にも地元の学校の桜を愛で続けてくださる地域の方の思いに触れることができました。

ふと、「本校へ入学してくる町内6校の桜はどうなのだろうか」と頭をよぎりました。また、今年は閉校した清野小学校からの最後の入学生ということもあり、「今だ」と思い休みを利用して、各小学校の桜を見に町内を巡りました。町内巡りのプランの中には当然楽しみも作りました。お昼を町内で食べることにし、ネットで松代病院南側にお店を見つけました。ご夫婦で営まれており、以前は機動隊本部(西条)のすぐ上で経営されていたそうです。かくれメニューに「機動隊盛り」という超大盛カツ丼があるとかないとかという情報もゲットしました。若ければ迷わず挑戦したのですが、この日は私の隣であんかけ焼きそばを食べている外国人が「デリシャス!」と言って食べているのを見てそそられて注文しました。あんかけの汁にどっぷり浸かった焼きそばは初めて目にしました。くせになる味です。

さて、6校のそれぞれの桜を巡ってみました。

清野小(上段左)、松代小(上段中央)、寺尾小(上段右)

西条小(下段左)、東条小(下段中央)、豊栄小(下段右)

どの桜も学校の校舎との素敵なコラボレーション。それぞれが独自の個性を放っていました。私にとっては新入生の育った環境を見ることで、それぞれの地域性や香りに触れるいい時間となりました。また、全部の学校にはなかったのですが、二宮金次郎像のコレクションや学校のキャラクターも手に入れることができました。この六つの桜の画像を並べると気づくことがあります。・・・そうです。松代といえば真田、真田といえば六文銭。私の中では「6校=六文銭」と勝手に意味づけをしてニヤッとしていました。

もう一つ気づいたことがあります。松代町の方は、自分の出身を町内の地区単位で表現される方が少ないということです。地域の方とお話しする中で、ほとんどの方が、「寺尾は」とか「西条は」などと自分の住んでいる地区名ではなく、みなさんが「松代は」と表現される場面によく出くわします。「松代」がもつ歴史と風土からでしょうか?これからも町内を歩いてみたいと思います。

次は温泉、松代焼・・・そして、いつかは機動隊盛り・・・。

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