長野上水内教育会

教育会役員リレーエッセイ⑰「庭暦」

2026.01.22 WEB更新更新情報

およそ30年前家を建てた時に、土を掘り起こし石を拾い芝生を植えるところからつくった、我が家の猫の額ほどの庭の1年についてです。

毎年クロッカスと水仙の花が一番に咲いて春の訪れを伝えてくれます。チューリップ、ムスカリ、ヤマブキ、クリスマスローズ、花水木、杏、サツキ、スノーポール、アヤメ、紫蘭、ウツギ、チョウチンバナ。背丈の小さいアヤメやチョウチンバナの紫色、紫蘭の赤紫色がお気に入りですが、自然が創り出す色はどれも綺麗だなと思います。
家の東の田に水が入ると「カエルの合唱」が始まります。生まれも育ちも生粋の綿内っ子の私は、小さい頃はこのカエルの鳴き声と祭りに備えて村の男性陣が練習する神輿のお囃子の音色が子守歌でした。

夏は紫陽花がたくさん花を咲かせます。額紫陽花が好きでいろいろ植えましたが、ピンク色が気に入って買ってきて植えても我が家の庭ではどれも青い色で咲くようになります。ラベンダーも好きで、一昨年およそ40年ぶりに行った北海道富良野のファーム〇〇にまた行けることを願ってもう少し増やしたいと思っています。

萩が枝葉を伸ばし、風に揺られ白い花をつけるようになると秋です。萩の丸い葉を見るたび『ごんぎつね』のお話で兵十が頬に萩の葉をつけながらお母さんのためにウナギを川で捕るシーンを思い出します。同じくお話に出てきた彼岸花。我が家でも柿の木の下でいつの間にか茎を伸ばし芸術的な形の花を咲かせます。秋明菊はせっかく咲いても水あげが難しくて切り花にしにくい花です。ムラサキシキブ、ホトトギス、フジバカマ。葉が真っ赤になったドウダンツツジの足元で咲くピンクの秋海棠。私の母は、秋に咲くこれらの花や夏から咲くドクダミが好きと言ってよく部屋に飾っていました。小さい黄色の花をポンポンと咲かせる小菊は、以前学校で子どもたちと育てたものの名残りです。年を経てだいぶ少なくなりました。
秋は近くの天王山(我が母校、綿内小学校の校歌にも出てくる村の鎮守です)から赤トンボが舞い降りてきます。昨秋は庭で孫が捕まえていました。カマキリ、バッタ、カゲチョロ、アリたちも虫が大好きな孫に捕まらないように逃げるのに大変です。寒くなっても孫は庭に出て遊びたがります。昔、我が子が暗くなるまで野球をして楽しんだ庭はこれからは孫のサッカー場になりそうです。
晩秋になると毎年庭師さんに入ってもらって柿や杏、柏、花水木、アオキ、松、レッドロビン、紅葉等の枝葉を切り揃えてもらい、冬支度を済ませます。

木々が枝葉を落とし、雪が残って凍てつく冬の庭を月が照らすのを見るのも好きです。寒い夜ほど星がきれいで、北斗七星とオリオン座くらいしか覚えられない私は、星座早見盤のように星座の線や星の名前が夜空に書いてあればいいのにといつも思います。寒さが厳しい時期には5センチ位の立派な霜柱ができます。
毎年数回は、大掛かりに草取りや剪定をしてその後の筋肉痛が本当につらいのですが、きれいで気持ちよくなった庭にイスとテーブルを出して食事をとるのが楽しみでもあります。

私を癒してくれる庭の1年をお伝えしました。(文責:教育会理事 共和小学校 末石 円)

      

 

 

 

 

 

 

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