【いま、何をしている・・・】
本年度の教材データベースには、これまでのところ大きな動きは見えません。それは、「大きく跳ぶために屈む」ような動きをしているためで、その結果はこれから形として見えてきます。今回のブログは、その露払いで、2つあるお伝えしたいことのうち前半にあたります。
【オープンソースという文化】
話はいきなり過去に飛びますが、20世紀にPCに親しんだ皆さんは、それぞれの関心分野から多少とも「オープンソース(Open Source)」という言葉に希望や憧れを抱いたことがあると思います(ここでの’Open Source’は広義です)。本来なら知的財産権や経済価値の核であるソース(プログラム本体)をあえてネット上に公開することで、多くの開発者が検討/改良に参加し、より高性能で信頼性の高いソフトウェアが普及するという考え方です。
このような考えで生み出され、21世紀になってからも多くの支持を集めたソフトウェアには、大型コンピュータやサーバのOSに使われた”Linux”とか、個人PCのブラウザとして人気があった”Firefox”などがあります。
【双方向性の文化と教材データベース】
お気づきのように、’Open Source’ は、コンピュータを使う人を単純に「開発者」と「利用者」に分断せず、スキルや関心の差はあっても、関わる全てのPCユーザーが協働でソフトウェアを育てていくという考え方です。
このような「公開性」「協働性」「平等性」の「文化(考え方)」は、コンピュータの世界には今でもあちこちに息づいています。たとえば、ユーザーが編集に参加できる”Wikipedia(ウィキペディア)”などは、紛れもなくその系譜に連なるものでしょう。
【今年の一歩】
今年の改良により、私たちの教材データベースも、このような知的冒険に乗り出そうとしています。3月10日にリリースするv_2.20には、「ユーザー側から発信する機能」が実装されます。具体的には、全ての「教材」画面から、先生方専用の「会員モード」で質問や提案ができるしくみ(双方向性の第一歩)です。今は仮に「レファレンス・システム」と呼んでいますが、単純な「照会と回答」だけを想定しているのではなく、「リクエスト」や「資料提供」に活用していただくことまで視野に入れています。
そうなると、「教材データベース」にも、委員だけが作成するのではなく、使い手側が作成に参画し、成長していく道筋が見えてくるわけです。
【いまココ!】
昨年度のブログで、「情報が『複線的』『双方向的』に交換され、児童・生徒が『自分で作戦を立てて』『協働的』に進む学びの伴走者になれるデータベース」を「2.0世代」と定義しました。
現在稼働しているバージョンは「2.1」で、「双方向性」の点ではまだ不十分でした。それを「2.x世代」と評価しているのは、あくまで「複線的」なリンクや、調査のアイディアを支えるハッシュタグを評価したものです。今回の「リファレンス・システム(仮)」の実装で、「双方向性」も備えた真の「2.x世代」がリリースされることになります。
ただ、率直に言えば「先生方専用」でのスタートになった(せざるを得なかった)ところが私たちの(今の)レベルです。言うまでもなく「制限なしに児童生徒が参画できるシステムと運用」を目指したいのですが、それには、まず今回のシステムを有意義に運用するだけの「文化」が私たちの中に紡がれていく必要があると思います。まだ見ぬ「v.2.3x」世代に夢を託しつつ、最後の仕上げを頑張ります。
【写真】委員会にて検討中のリファレンスシステム(テスト画面)
教材データベース委員長:遠藤公洋(松代中学校)

