山布施沢の石張水路工(上流側から)

明治19(1886)年に竣工(しゅんこう/完成)した篠ノ井の山布施地区にある石張水路工(いしばりすいろこう)。完成記念碑(ID-1730の写真)によれば、180ヶ所もの砂防工(さぼうこう)を行ったという。写真のものは若林集落に近い山布施沢に残るもの。撮影前日はうっすら積雪があった程度だが、沢の水が濁っていた(写真右端)。これは、周辺の土地が雨や雪で削られ(浸食され)やすいことを示している。この場所は、沢の勾配(こうばい/傾きのこと)が急に変わっていて、流れが速くなる。そのままにしていると、速い流れが沢の底や岸を削って災害の原因になるので、流れをゆるく遅くすることと、川の底や岸辺が削られないようにすることを目的にした工事をしている。勾配が変わる直前から川底がゴロゴロした石張りになり、急な部分は白い波に覆(おお)われている。波が立っているのは、石の凸凹によって流れが妨(さまた)げられているためで、その分だけ流速が落ちる。よく見ると下部で勾配が緩く変化しているが、それは下方から見るとよくわかる(ID-1729の写真)。

山布施沢の石張水路工(上流側から)
出典/撮影 委員
分  類
公共施設(治水・砂防、堤防・水路工)
地  域
篠ノ井
年  代
明治時代
資料撮影年次
2024年(令和6年)
〔ID 1728〕