長野市塩生のバッドランド(悪地地形)
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- 分 類
- 自然(地質・鉱物)
- 地 域
- 小田切
- 年 代
- 約750万年くらい前の噴火によってできたと考えられている
- 資料撮影年次
- 2024年(令和6年)
斜面の一部または全部が、地下水などの影響を受けてゆっくりと下方に移動する現象のこと。一気に起きるものは山体崩壊といわれる。土砂災害の一種で、山地や丘陵地でよく発生する。地すべりが起きる場所は泉が多いので、早くから人が生活した場所で、長野市・上水内郡でもそのような場所に遺跡も多い。
1847(弘化4)年3月24日に、長野盆地西縁断層帯(ながのぼんちせいえんだんそうたい)を震源(しんげん)として起きた直下型(ちょっかがた)地震。正確な震度(しんど)はわからないが、松代藩(まつしろはん)の家老(かろう)は、「発災直後に松代城に向かうため着替えようとしたが何度も転んだ」と記録している(「むしくら日記」)。あちこちで土砂崩れが起き、なかでも長野市信更(しんこう)で起きた山体崩壊(さんたいほうかい)は犀川をせき止めたので、しばらくして大規模(だいきぼ)な土石流(どせきりゅう)と洪水(こうずい)も発生した。いまでも、その災害のあとをあちこちで観察することができる。
長野市の景観のひとつのシンボルにもなっている、長野盆地北西側の山地の「白い崖(がけ)」は、この岩が生み出したバッドランド(悪地地形)である。この地層は、約2,000万年くらい前に火山活動によって堆積(たいせき)した火山灰などが固まってできたもので、よく見ると色や、岩を作っている粒の大きさなどにいろいろな種類がある。大まかに「裾花凝灰岩」と呼ばれているが、粒が大きい凝灰角礫岩なども混じっているし、近年の研究では、裾花凝灰岩層の下の方は海中で火山が噴火したときの岩だと考えられている。裾花凝灰岩層は、茶臼山(ちゃうすやま)や地附山(じづきやま)の地すべりを引き起こしたことでも知られている。
北アメリカ大陸で生まれた地形や地質を表す言葉で、日本では「悪地(あくち)」と翻訳されている。バッドランドは、水の底でできた岩(堆積岩)が、雨や雪で不平等に(やわらかいところだけ)削られたため、とても急で複雑な崩れやすい地形になった場所を指す。大雨などで崩(くず)れやすく、また断層(だんそう)などの影響で岩が粘土(ねんど)に変化した場合には、地すべりを起こすこともあり、災害が起きやすい。
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